『こころ』1,025日目


本日新潟市冬の到来をつげる季節風で自宅うら青山海岸は冬の日本海波濤が押し寄せています。夕刻日没直前に松林を抜け海岸沿い漁師作業小屋脇の漁網置き場までアヤツと歩きます。 漁網置き場に来た目的は 実は以前からアヤツがなぜか漁網を警戒し慎重に距離を取ろうとする行動をとっていたからです。冬の日本海海岸には打ち寄せられた魚や漂流物が散乱していて 漁網と同じようなニオイには慣れているはずですが どうも大きく広がった黒い漁網の塊りがアヤツには途方もなく怪しくみえるのでしょう。ここしばらく あえて漁網の先に大好きな羽付きダミーを放って 漁網越えの回収をたまにしています。この場合はアヤツが普段ダミーへアプローチするときのアドレナリンが出まくった動きとは全く違います。漁網の先にダミーがあるのはアヤツわかっていますが 漁網付近までいっては腰の引けた動きで飛び込めません。主人かまわずいつもとうり 普通にTeam作業指示を送ります。アヤツしばらくはダミーをうかがうも 徐々に気を紛らすように別の方へ意識を向けたりしだします。この動きでアヤツの不安で吹っ切れない気持ちは手に取るようにわかります。それでも主人いつもどうり送り出しやバック指示を普通に続けますので最後はアヤツ遠巻に回って抜き脚差し脚でなんとかダミーに到達!

  見た目にはなんでもない初心ペアの練習のようなレトリーブで 設定じたいは極めて易しいのですが アヤツにとっては目には見えない途方もないハードルを乗り越えて回収してきたんだとおもいます。不安で吹っ切れない気持ちの中 Team作業指示が出ていますのでプレッシャーにはなっていると思いますが強制などではありません。主人との関係の中でアヤツが吹っ切って乗り越えてきたということ。よくやった『こころ』!
  千曲川での鴨回収もはじめは岸部急崖、千曲川の流れの速さに なかなか吹っ切れずに飛び込めませんでした。 ところが千曲川支流の比較的易しいシチュエーションで数羽のコガモを長野のIさんに拾わせてもらってから一気に自信をつけてアヤツ激変します。自信をつけることによりアヤツ本来のFT魂に火がつく様子 私は目の当たりにしています。

  こんなふうにアヤツとの毎日の普通の散歩、松林、海岸パトロールでの出来事を通して 本当に少しづつではありますが 我が主従確実に強くなっているような気がします。ですが本当に少しづつ… まだまだ道は遥か。


だれもいない冬の夕暮れ海岸を愛犬と歩く幸せ。自営業でなければ出来ないこと。
こんな日の海岸にはジョンメイヤーがぴったりです。

John Mayer - Perfectly Lonely  〜Battle Studies 2009年11月アルバム全米1位