『こころ』1,520日目(4/14記載)


GRT本年第2回定例競技会 ひるがの高原フィールド 週末土曜試合前夜は綺麗な月夜。

Team KOKORO がお世話になった 民宿「鈴屋」さん。試合当日朝 役員集合場所まで30秒の好立地。

全競技終了直後のアヤツ。ストレスで全身にフケが噴出してします。こんな状況 精神状態で よくぞ 得俵一本踏みとどまりました。そんなに簡単にできることではありません。

いつもターフがお隣 GRT一の男前 「ファルコ」とツーショット。

泰然自若「POOH(プー)」ちゃんと アヤツ。この強さがアヤツにもほしい。 「POOH(プー)」ちゃん ネット越え種目復路、ネットの越えやすい位置を一瞬で見極めて躊躇なく飛ぶという いかにも冷静なラブ種らしい動きを目の当たりに見せてくれました。スバラシイ!


 今週末 Team KOKORO は 第2回定例競技会 ひるがの高原GRT アドバンスクラスに出走してきました。比較的関西からのアクセスのよい岐阜県中部地区にての GRT定例競技会初開催のフィールドです。
 シーズンオフのスキー場 中腹平坦部を本部ベースに 各コース 傾斜やゲレンデサイドの林をうまく利用し 特に ミドル、アドバンス クラスはネット越え等も設定…非常にトリッキーなコースになっていました。
 
 さてアドバンスクラス出走 2戦目 Team KOKOROの首尾やいかに。
 前回 朝霧GRTでは試合前日アヤツの 鼻鳴き止まらずの状態を見て 試合当日は オビディアンス試合時と同様な スタート待機への入り方をしています。
  朝霧GRT試合前夜は清里の我が拠点小屋にて昼間までの犬の状態を完全にリセット、心をほぐし 試合当日は極力 他犬、ほかの人との接触を避け 試合コール直前までクレート待機等 主従だけの空気感を作ってそのままスタート待機位置へ入るという手法。 集中への入りを犬任せにしないという 我がTeamにとってはオビ試合への入り方そのもの。結果的にですが 前回朝霧GRTでは スタート待機位置でアヤツの心を整った状態にすることがうまく出来ました。いつもの主従日常や単独ダミー練とは アヤツにとっていろいろな意味でまったく 違う試合会場の場でも、普段とうりの主人を中心としたゆるやかなゾーンに入った状態を維持すること優先した対応。  主人を中心としたゆるやかなゾーンに入った状態とは 四六時中主人の一挙手一投足を意識し続けるというようなことではなく ある程度リラックスした状態の中 アヤツ他の人犬とのスキンシップを楽しんだり フィールドのニオイを嗅ぎまわったりしている間も 必ず頭の隅っこに主人意識が残っているということ、主人から指示があった瞬間に主人への意識の比率を状況に応じて適切に戻していける 心の状態のことです。これが使役犬、ガンドックたるアヤツにとって心が整った状態だと思います。
 ただし FTとしての DNAに突き動かされ獲物、ダミーの回収作業に飛び出していくアヤツの状況を  特別のことではなく日常普段から 目の当たりにしている私としては そんなチマチマ手法など アヤツが本来の状態 (心の整った状態)であれば エネルギーの使いどころなどではまったくないと思っていました。
  今回ひるがのGRTでは 犬の状態を見ながらでしたが 前回朝霧のような入り方の手順はほとんど踏まず 、早朝集合時から 午前中、昼休みと 積極的に多くの関係者の方にお願いしアヤツに触れていただき この場に慣れさせるようなことしてみました。コール直前もターフ前で 同僚犬との記念撮影に静止させる等 直前までクレート待機の前回 とまったく逆の状況で スタート待機へ移動しました。
 アヤツ朝から関係者の方たちに挨拶に行き撫でてもらうときも始めは ややおっかなびっくり 多少尻尾巻ぎみですが 少しづつ 慣れていく状態。特にブラインド種目スロアーをお願いしている方々(エントリー表に公示)には 種目中犬が至近まで接近しますので 外敵 等と誤認しないよう充分に撫でてもらいました。 アヤツを撫でていただいた多くのみなさん 本当にありがとうございました。
 試合直前に試合会場で アヤツにとっては あまり普段経験したことのない数の初対面の人たちと短時間で挨拶をして 場慣れという意味では非常に貴重な経験をさせてもらいました。但しアヤツにとっては 普段と違う感ここに極まるといった状況ゆえ 緊張、心のスタミナをだいぶ消耗していた状況であること 競技開始後すぐに露見しました。冒頭画像のようにちょっとここ何年かお目にかかっていないほどアヤツの全身からストレスによる フケが噴出してきたんですね。これはある意味 前日及び当日早朝からの主人とアヤツとの過ごし方、試合への入り方の結果に他なりません。 しかしアヤツにとっては多くの方に撫でていただいたことそのものが こんなにフケが噴出すほどの ストレスだったわけではないんですね。(アヤツにとってエネルギーは使うことですが)
  あちらこちらでパンパン発砲音がする中 アヤツ 本当は地元新潟での とうちゃんと一対一で過ごす楽しすぎる日常 のダミー回収 イメージ欲求が押え切れず 必死でガマンしているにも関わらず、 とうちゃんはいつまでたってもダミー獲らせてくれないという気持ちがストレスになり、 さらに輪をかけて いつもと違う感極まる 多くの人たちとのスキンシップで 気持ちがグチャグチャの状態だったんだと思います。 当然といえば当然ですが 私はそれでもこんな程度のことで ガンドックたる アヤツにはストレスなど感じてほしくないし まだ時間はかかるかもしれませんが、私との関係の中で 必ず 克服していける思います。
  では なぜこんなことがストレスになってしまうのか… アヤツにとって主人を中心にした適切な関係に入り切れていないからにほかなりません。 ガマンにガマンを重ねてくると 主人には止められていることでも 分かっていても ついまあこの程度まではイイだろうと勝手に判断してしまう…わがままな気持ちを抑えきれず勝手な所作が主人目の前にもかかわらず出てしまう… 主人との関係を延々と培ってきたアヤツにとっては 実はこの主人が望まないとわかっている(本来許されないとわかっている) わがままな気持ちが押えられずつい顔を出してしまう こと自体が最もストレスになるんですね。こういった部分でアヤツに余計なエネルギーと集中力のムダ使いをさせないためには、 わがままな気持ちなどはなから頭をもたげてこないようにしてやることが胆です。
  今のアヤツには 「この程度まではイイだろう」 を完全に廃止し ヒールウォークのスティデネスを妥協なく徹底することで すべての 行動に対しての主人強い意思を強制などではなく自然と すぐに理解することが 私となら出来ると思います。ガンドックにとって ヒールウォークのスティデネスを妥協なく徹底することが結局すべての基本であるといわれている所以 よくわかりました。 "徹底"という部分が胆、犬に わがままな気持ち、この程度まではイイだろう という気持ちが露見する様では一番肝心なことを理解したとは言えません。
 本日のTeam KOKORO 各種目ともダミー回収が気になって スタート位置で静止さえ効かない状態に陥ってしまっています。こんなことは 千葉練等の集団練習も含め もうここしばらくまずありません。しかし最近はスタート位置で 特にむずかしいロングマーキングの空中ダミー軌跡 マーキングに喰らいつく意識優先の練習のため あえて定座などさせずに一〜二歩のにじり出を修正してきませんでした。アヤツの心のバランスが崩れ整っていない状態でスタートに出すと、結局そのことが今回 スタートで静止がきかずスルズル前へ出ることにつながっていくんですね。 犬というヤツは本当にむずかしいですね。
  実猟であれば スタートで静止がきかずスルズル前へ出るということは  銃口の前に体をさらすことに他なりません。目の前に獲物がいれば ハンターさんは 犬越しであっても躊躇なく発砲します。 今回GRTの競技種目としては失格を採られませんでしたが 本来ガンドックとしてはあってはならぬこと。ましてや アドバンスクラスのスティデネスとして あるまじき所作。ダミーを持って来ればいいという競技ではなく GRTをなめてはいけません。この部分だけは我がTeam 次回5月開催の蓼科GRTまでに絶対に修正をしてきます。

 今回のひるがのGRT トリッキーなコース設定なうえに スタート待機でのアヤツ 心のバランスを大きく崩してしまっている状態、スタートでもマーキング意識や注意力が 特に後半ではやや欠いてきた部分も見受けられ ましたが それでも七転八倒しつつもなんとかダミーだけは確保成功。こんなに全身フケが激しく噴き出している状態にもかかわらず 一旦走り出してしまえば たとえ試合の場であっても Teamで連携誘導リカバリーして 得俵一本踏みとどまりました。やはり練習は裏切らない。これは そんなに簡単にできることではありません。(カッコ悪かったけどね。)
 最終種目 A4-2 ダイバージョン シングル 100m にて アヤツ 隣接コースのスタート付近の 人員をスロアーと勘違い 完全にマーキングミスしてしまう状況 、 方向を大きく外して走り出したアヤツ を主人ホイッスルとハンドシグナル(ダンシングハンドラー全開)でなんとか戻しバック号令で 中央の林を突破。ダミー確保後 中央林間切れ目に待ち構えている囮スロアーの方を 避けて なんとアヤツ 林左端を迂回 、60〜70m先の林左端からダミーを咥えて斜面を駆け上がってくるアヤツを見た途端 、こんなにフケだらけの精神状態であっても最後は冷静で 実にアヤツらしい(アヤツの中では)合理的判断と 囮スローをかわし最後まで力を振り絞って斜面を駆け上がってくる姿に 主人一瞬不覚にも泣きそうになってしまいました。
 
  『こころ』今回は 主従ともそれぞれの立場で よく戦ったなあ。 七転八倒の連続したこの落とし前 来年のひるがの GRTできっちりつけてやろうじゃないか!ワッハッハ!



John Mayer - Daughters / 〜Heavier Things
ひるがのGRT撤収後 新潟への帰路 愛車KOKORO号で飛騨路山間高速流しながら夕暮れ時に 聴くジョンメイヤー Daughters。 一日の緊張がようやくほぐれ 至福の時間。愛車KOKORO号帰路途中ついに走行160,000Km突破。