『こころ』1,485日目(3/10記述)


八ケ岳南麓拠点小屋 早朝 3/10 吹雪 -6℃

新潟への帰路 妙高高原SA 3/10AM10:00 吹雪 -1℃

 昨日3/9(日)は 今年度 緒戦の朝霧GRT 、Team KOKORO アドバンスクラス初出走です。首尾やいかに。
 地元新潟から離れ 環境が変わった試合前日 実は今回のアヤツの状態は 主人足元ですら 鼻鳴きを抑えることが出来ないという あまり良好とはいえない状態でした。そんなわけで朝霧GRT試合当日 直前待機、スタート位置でいかにアヤツの心が整った状態に持っていくかが 実は今回の試合 ダミー回収以前の 最大のテーマでした。ガンドックペアとして 本来主人と犬がエネルギーを使うような部分でないことと私は認識していますが 優先順位からいえば今はまず犬の気持ちを整えてスタート待機に立つことが大前提。前日 夜 我が拠点小屋にてまず私がしたことは アヤツの気持ちを突き放すことでした。 叱責などでは一切ありません。いつもは夜 ロックグラス片手にアヤツをなでてやるのですが 一言二言 そっけない対応をしてやるだけで アヤツ 昼間の状況に主人がまったく満足していない気持ちは充分伝わります。自分のテリトリーで落ち着いた状態であれば アヤツそのことの意味と その時点でどうすべきであるか 私が何を求めているか すぐに理解します。それだけ24H 365日 お互いの間合いを培ってきたということですが、それでもアヤツの理解力、聡明さ 我が相棒なれど本当に驚かされます。 とにかくアヤツの状態 一旦リセットした上で 一からほぐしていかねばと思っていました。 普段、フィールド、松林での山野歩き、千曲川猟場等 ではこういった感覚は皆無。FTとしてDNAに突き動かされアドレナリンが出まくっているような状態になってしまえていれば こんなことにエネルギーを使う必要などまったくありません。 こういった持っていき方 オビの試合時には最近私は良く使います。 いわゆる集中を犬次第、犬任せにしないということ。 今回朝霧GRT当日も競技開始コールギリギリまでターフ内クレート待機、競技待機位置移動後は緩やかに集中をさせ そのまま競技に入っていくというやり方。いかにもオビ試合の入り方そのもの。犬の状態優先での判断でしたが 本来ガンドック競技においてはその趣旨からするとまったく褒められたやり方でなかったこと充分認識しています。

 さて我がTeam アドバンス初参戦 朝霧GRT首尾は。
 結果的にですが 犬の状態 アヤツのスタート待機時の気持ちの状態は 私の意図とうり 充分に整えてやることができました。動画は撃沈した(ワッハッハ!) Team KOKORO 記念すべき アドバンス第一種目初走行のものです。
80mマーキング&ブラインドの 先取りブラインド側。 マーキングダミーは走り始め画面右端付近に投下、風は右から左へ緩やかに吹いています。
 スタート位置でのマーキングダミー投下軌跡はアヤツ充分な集中度で喰らいつき うまく追いきれていたと思います。マーキング側へ飛び出そうと意気込むアヤツ、しかし主人ブラインド側セットアップにて ブラインド先取りと一瞬で理解。(ジャッジの方が映らぬよう動画はこのあとスタート以降です。)
 右から左の緩やかな風を考慮し ブラインドポイント藪に対し若干左側へ送り出します。方向ブレなし うまく風下側からピンポイントでブラインドポイント藪手前に誘導到達 。練習とうりだっ いいぞ『こころ』!
しかしここから少し 動きがいつもと変わってきます。藪慣れしているアヤツが今日はスムーズに藪に入らず、ここで少し早めに主人 バック号令。普段ならこの最初のバック号令一発で躊躇なく藪へ侵入します。なぜかアヤツ藪前で躊躇。ここで主人少し強めのバック号令、これでも思いきりの悪いアヤツらしくない動き…  考えながらきわめて慎重に走るアヤツ おそらく何か気になること感じたんだと思います。
 千曲川の急崖岸を駆け下りたりする状況のとき、 慎重なアヤツ 上がってこれると判断して初めて急崖を下ります。初めは なかなかスムーズに駆け降りようとしないアヤツの姿一見 臆病とも言えるのですが … アヤツ 主人がうまく条件設定してハードルが越えられるよう一度自信を付けさせてやれば  あとは大丈夫です。常に考えて慎重に行動するアヤツ、ただの臆病とはまったくちがうんですね。 私はこういった部分が アヤツの特徴、最大の長所だと思っています。
 そういった経験がありましたので ここで主人 励ましを込め バック号令 藪侵入を促します。結果的にノイジーハンドラー超丸出しのカッコワルイ間合いなるも 動画を見てわかるように アヤツ気持ちが踏み込めずにどうしたものがと困っている状況 ここはもうノイジーもへったくれもなく 主人がアヤツの背中をなんとか押してやらねばなりません (それがこの状況ではアヤツと共に戦うことだと私は思います…カッコワルイけどね。)。GRT競技しかもアドバンスにあるまじきノイジーハンドリングをまたしてもやらかしていますが まだ我がTeam などこんなレベル。 GRTハンドラーとして 最悪の見本ですので みなさん どうか アドバンスがこんな物だと誤認されないでくださいね。
しかも結果的にこの指示 声が通りすぎ 背後山にコダマしてしまうアクシデント。この励まし意味合いバック号令連呼はアヤツの方向を完全に混乱させてしまいましたね。それでもアヤツ多少弱気になり周囲からめ手にまわりながらも 主人指示、 励まし、笛符で 忠実に修正 気持ちを奮い立たせて 何度も藪侵入にチャレンジしてる様子動画ではっきりと確認できます。よく頑張ったゾ『こころ』!
 競技後聞いた話しなのですが アヤツ どの時点からかははっきりとわかりませんが 藪内に潜んで退避していたブラインドスロアーの方の存在をどうも意識していたようです。 仮にアヤツが 藪の中潜む生体(ブラインドスロアーの方)の気配、存在目視等 していた場合 、今回の藪侵入に慎重になった動き 充分合点がいきます。 仮に 藪内の生体が比較的小型の鳥獣(キジ、カモ、カラス、キツネ、タヌキ、ネコ等)であった場合 その時点で獲物認識 アドレナリン全開で飛び込んでいくと思います。(普段地元新潟自宅至近松林での日常) また 藪内生体 スロアーの方を 八ヶ岳南麓でよく遭遇する 鹿サイズ程度の獣と認識した場合、慎重なアヤツ今回のように決していきなり不用意に飛び込むようなことをしない対応となると思います。 藪内潜んでいるのでなく 普通にフィールドに立っている状態であれば アヤツ正確にスロアーと認識できます。 ブラインドでこの状況の原因がはっきりしているのであれば 私が工夫して対策をたててやることで次回以降 きっと乗り越えていけると思います。

今回のアドバンス初走行 80mマーキング&ブラインド  ヘボなハンドラーに足を引っ張られ 結果的にアヤツにダミーを獲らせてやること残念ながらかないませんでした。 GRT競技の枠の中でのジャッジ採点は当然-120点、さらに超ヘボなノイジーハンドラーは -120点 X 2 ですが。  記述のように Team KOKORO 的視点で見れば アヤツ自体には100点満点つけてやれるんですね。

ありがとう『こころ』。前日の状態を考えると よくぞここまで戻した!
今回の朝霧GRT 七転八倒 きわめてカッコワルイ内容ばかりでしたが Team KOKORO のハンドラーとして我が友『こころ』を誇りに思います。
この試合を通じわかった事は アヤツ4才、主人もアヤツの相棒4才にして まだまだ伸び代満載だということです。 一つ一つの間合い や アヤツとの 繋がり 改善していくこと いろいろ感じましたし また アヤツとなら問題なくどんどんいいものにしていける と思います。 昨年の朝霧GRT時の我がTeamの姿から考えると この一年の成長はもう隔世の感! まだ始まったばかりのアドバンスクラスで切磋琢磨、七転八倒を経て、来年の緒戦朝霧のフィールドへ来る時も過去一年と同じくらいの伸び代で成長していること出来るよう 意識していきたいと思います。
『こころ』! この一年は主従とも修行だっ! ワッハッハ!
次回 ひるがのGRTは 初めての定例競技会 関西中部地区開催。Team KOKORO 一歩でも成長した姿で 望めるよう 今日から準備していきたいと思います。
 

朝霧GRT A3 ダブル(マーキング&ブラインド) 80m ブラインド側