『こころ』1,945日目


新潟市西海岸公園 West Coast Park

 5月後半から6月と バタバタと落ち着かず自宅至近松林での軽ダミー練程度になっていました。今週末も多くは時間が取れず 自宅よりバイパスをとばして30分の阿賀野川河川敷フィールドまで足をのばそうと思っていましたが 、自宅近所の西海岸公園にて基本練をすることに。ここはあまり距離が取れませんので そのかわり基本練を中心にアレコレと。



完全ブラインドダブル送り出し基本練 55m x 95m
 このフィールド 奥の側面土手下にダミーが埋没する草丈のエリアが広がり 完全ブラインドの送り出し基本練をするには最適です。このコース設定、幅広く容易に入っていけるあやしい草丈の土手エリアが広がっていますので 送り出し指示の方向へ 犬を真っ直ぐ送り込むこと 実はけっこう難しいです。 犬がセルフィーの状態ですと 犬の1人相撲、 右に左に走り回る結果になり 我がTeamも 昨年一昨年と毎度右往左往、なかなかこのコース設定は克服できませんでした。
 今朝の首尾は… 私はアヤツのスタートに付くときの腰の向く方向等 かなり意識して注意してみていたのですが、今朝のアヤツ どうしても スタート後左流れの悪癖を克服できず、1本目2本目ともリカバリーのホイッスルコントロールとハンドシグナルで修正 ダミー確保。まあ採点65点 Aダウンダッシュというところ。動画で見ると スタートでのアヤツ、 左側前足に重心がかかって 腰の向きもわずかに開いていることよくわかります。(2本目などは意識して相当実際のダミーポイントより右を指し示してみましたが…) これは普通に正面定座や脚側定座でも同様 明らかにアヤツのクセになってしまっているのですが アヤツの中でもう少し 私の指し示した指先への方向意識がキチンと出来ているときには 左流れにはなりません。今朝は チョットした回収まで含め ほとんどの送り出しで左流れになっていて アヤツの意識が 私の指先にはなく 概ねの飛び出す方向以外は 少しアバウトでセルフィーな気持ちで飛び出していっていることがわかります。 これはあまりいい状態ではありません。 このことスタート時その場で修正云々ということではなく 大切なのは もっと私の指示に対して繊細に意識が向くように うまく 犬の意識と気持ちを 無意識のうちにコントロールできるようになっていなければならないという事。スタートについた時には実はすでに勝負がついているんですね。
スタートで ピーピー笛を吹いているだけではハンドラーが仕事をしたとは言えません。ワッハッハ!



ターンバック方向指定基本練
この春から少しずつ練習積み重ねてきたターンバック方向指定 だいぶ良くなってきました。もう私が手を挙げた方向に旋回すること アヤツに意図はある程度伝わっているようです。
1本目 左旋回でアヤツの左後方ダミーを獲らせたいのに さらに旋回して右後方ダミーを獲りに走るアヤツ…。いくら指示とうり左旋回出来ていたって その後アヤツの取りたい方のダミーに走り込むようでは 単なる旋回芸にしかすぎません。本来の指示意図は「左旋回したら その先に広がる 左後方のエリアに走り込みな」ですから まだまだ意図を徹底理解させるための 反復練習が足りません。実はアヤツ 意図自体はほとんど後段も含め理解できていたのですが 今回は 後投げされた 逆のダミーを取りに行きたい気持ちを吹っ切れず バックれて何事もなかったように逆側のダミーへ走り込んでいったような気がします。本日の全体にセルフィーな状態がここでも露見。結局全てつながっているんですね。 私がアヤツをアマチャンにしてきたことの結果ではありますが 上手に修正していけるよう またいろいろ工夫したいと思います。ターンバック方向指定、この秋には 実戦で使えそうですね。



ヒールウォーク基本練
 ヒールウォークのトレーニングは別に 今朝のフィールド状況が基本練向きのフィールドだから おこなったわけではありません。普段から朝夕自宅至近松林に繰り出す時も いつも概ねこんな感じで歩いています。大切なのはヒールウォークすること自体が犬にとって メンタルエネルギーの浪費、ストレスにならないように上手にもっていく事。いつでも主人が軽く「つきなさい」と言っただけで 犬が当たり前のように ヒールに付くようにしてしまう… 当たり前の日常なんですからストレスなんかにはなりませんよね。これは我が主従の場合に於いての事柄ですが ヒールウォークのトレーニングには その前段として 犬が主人との日常関係において "納得"しているかどうか というあたりが 胆になるように思います。"納得"の中味が それぞれの主従、ペアにより 千差万別ですから その方法もヒールウォークトレーニングの手法考え方も 千差万別 、 答えなどないのでしょう。
  動画を見てのとうりわれらの場合は 遊びで始まって遊びで終わる… というよりこれじゃあ犬から見れば どこからが遊びで どこからがトレーニングかわかりませんよね。でも実はそれがねらいです。 このあたりは以前オビ試合の時 ベテランペアの出走前ウォーミングアップをまじかで見せてもらい いろいろお話しを聴かせてもらった事 そっくり参考にさせてもらっています。いわゆる犬を主人に惹きつけておくための技術 というようなことおっしゃっていましたが 我が主従のヒールウォークトレーニングで意識していることは正にそこです。 ヒールについて歩き始め 私はまず犬にわかるように ケンコウボールを右手に持ち 次に犬から見えぬよう後ろ手にしたまま何往復か歩きます。その後 犬が若干前に出たりした 絶妙のタイミングで犬から見えぬよう ボールを後ろに放っています。ボールが地面に落ちた瞬間 バウンドした音に敏感に反応し犬はボールにダッシュ 回収してきます。 これをランダムに繰り返すと 犬はヒールにつきながら四六時中ビンビンに主人を意識するようになってくるんですね。その後タイミングを見て私は犬から見えぬようダミーバックの後ろ側からボールをしまっていますが その段階ではもはやボールはあってもなくても関係ないんですね。 そんなことを日常毎日延々と1年くらい繰り返しているうちに アヤツ と私の間に 軽く「つきなさい」と言っただけで 当たり前のように ヒールに付いてしまう間合いがなんとなく出来てしまいました。 ただこのあたりは 犬の性格やペアによって千差万別 、どういったやり方がそのペアーに合うのか ケースバイケースと思います。 その後ちょっとした 主従の掟 ルール をここだけは必要に応じ いろいろな方法でキチンと教え一旦徹底してしまえば あとは人も、そしてあくまでケースバイケースですが 実は犬にも とっても楽になるような気が 私はします。
 ヒールウォークって結果として形に現れてくるものだけでなく 犬と主人との関係すべてが絡んでくる事柄ゆえ GRTAの招聘に応じ2010年に初めて ガンドックトレーナーのニック コーツ氏が来日した際に ヒールウォークがガンドックの基本である旨伝承していった理由は おそらくそういう事なんだと感じます。
 オビに於いてのヒールウォークはここから ポジションや ヘッドアップで集中させる所作等 競技種目で要求される課題を 正確にピリッと肉付けしていきます。ですからガンドックのヒールウォークとは目的が違いますので同じヒールウォークでもここからは訓練の仕方も全く違います。我がTeam 一旦しばらくの間は GRT競技取り組みに絞ろうと思います。



BECK / Moon Beams
2010年公開の映画 「BECK」のサウンドトラック から Moon Beams。映画では ロックバンド「BECK」のロックフェス 最終ナンバー。実際に演奏しているのは 「Spank Page」というバンド。
元々はコミックが原作の「BECK」ですが 私この映画 すごく好きなんですね。
「どんなジャンルに於いても 何かが伝わってくる物っていうのは小手先じゃないんだな 」っていう映画です。何かを伝えることが出来る者と出来ない者で その二者を分けるのは 現時点でのレベルやスキル、テクニック ではなくて 心意気とでもいいましょうか きっとそんなことなんじゃなかろうか…大切なものは。という典型的な浪花節なんですが …こういうの好きなんですよ。
そういう物って 相棒である 犬にもきっと伝わると思うんですね。時間はかかるんでしょうが。