『こころ』2,447日目


11/30 千葉練"NEW"フィールド
 週末日曜日は Team KOKORO まだ真っ暗な4:00に八ヶ岳南麓を立ち 千葉練に回ってきました。今回の千葉練 いつも使っている フィールドが綺麗に草刈が入り ツンツルテン!  ということで チョットいつもとは違うフィールドへ移動してダミー練をおこないました。とはいえ移動先の新フィールド  広さは充分 草丈状況も…申し分なし!!

 まったく来たことのないフィールドで 千葉組メンバーに混ざったアヤツ… 朝一はかなり緊張気味でした。なんかわからないけど不安でいっぱいってカンジ、私にまではっきり伝わってきます。 もともとヘタレなアヤツ、もう最近は初めてのフィールドへ行ったからといって 物怖じしたりここまで硬くなったりすることはなくなってきたのですが… 集中具合、回収への脚、私の指示への反応 どれもが明らかに いつものアヤツではないようです。私自身は意識したつもりはなかったのですが 八ヶ岳南麓で積み重ねてきたこと この実践的な千葉練フィールドで試そうと私 少しほんの少し 意気込んでいたことは事実。この状況 あの"ひばりちゃん"の名曲「勝つと思うな思えば負けよっ」そのまんまデス。 その辺の私の気持ちのホントちょっとした心の変化も アヤツ見逃してくれません。たぶん…ですが 「失敗したらどうしよう…トウチャン あんなに期待してるし…」みたいな気持ちだと思うんですね アヤツ。そんなアヤツ的 ストレスフルなメンタルの中でも さすがに一応 ひととうりのことは 無難にこなします。
 こういう時はアヤツに限り経験上 一本ごとに 安全地帯の愛車KOKORO号クレートに戻してリセットさせるのが一番なんですが  気候的に暑い状況ではありませんでしたので あえて 一日できるだけフィールドで私の傍にいること 課してみました。本来ガンドックとして当たり前のことですよね。一本ごとに クレートに戻してリセットなんて まるでオビにでも出るためのもっていきかたのようで 私今までも正直抵抗感があったんですね。ただ その後のアヤツの動きに今までは明らかに違いが出ますから いつもそうしてきました。日射や気候的に蒸し暑かったり等の状況であれば 今後も そうしようとは思いますが この日のような気候状況であれば ガンドック本来の フィールド待機をもうそろそろTeam KOKOROの原則にしようと思います。(遅ればせながら…)
  それで結局 今回のアヤツ… 朝一からフィールドに出て 一時間くらいたったのちは…なんと いつものアヤツに戻ってました。私もアヤツの不安げな様子に すぐ気付いていましたのでハンドラーとしてできることは 「こころ!気楽にいこうぜっ おまえなら なんてことないだろ 」という気持ちで私自身がいることだと思いましたが… アヤツ 以前に比べれば 強くなりましたね。Team KOKORO、 ハンドラーも犬も 少しづつ成長していく過程です。
  千葉練最後の恒例ウォークドアップ、たまたま我らのお隣が いつも一直線抜群の推進力を誇る激走黒ラブちゃんだったのですが… 我らの出番で 前方ばっちりマーキングを決めたアヤツ 私のゲロン号令で 確信をもって飛び出していったと同時に 激走黒ラブちゃんも飛び出してしまいます。このケース 結果的に お隣黒ちゃんのフライングっていう状況だったんですが…アヤツ瞬間 加速をやめて 戸惑ってしまいます。その場で私のほうから再号令をかけて送り出し回収させましたが ダミーを咥え戻ってきたアヤツの表情を一目見れば 「コレ獲っちゃってよかったんかいトウチャン…」と不安げに 私の反応をうかがっていることは一目瞭然。このへんはチョット我ら主従にしか見えない空気が流れているわけですが 「いいのいいの ! おまえは全然わるくないっ!!」って丁寧にフォローしてやって やっと納得する…そんなヤツなんです アヤツは。 そもそもガンドックとしてそのメンタルはどうなの?ってことは明らかにあるわけですが … 実は私にとっては もう面倒だけど ソコが余計カワイイんですね…。ホント アマチャン親バカ野郎デス 私。



 本日 夕方 新潟市近郊里山フィールド クニック。 両岸草丈高に覆われた 高さ1.5mの崖状急斜面(というよりほとんど崖) クニック幅2.5m 。簡単そうに見えて ここけっこう 渡河は水面に降りる経路、上がる経路 が難しいです。いきなり飛び降りるのは非常に危険!降りることはできても上がって来れなきゃ進退窮まります。 さあ アヤツどうする…。



クニック越え基本練 30〜35m シングル x2
このクニック 難易度として渡河に自信をつけさせるにはちょうどいいです。本場英国の水場がどのようなものか 良くは知らないのですが、日本の鴨猟を想定した場合 鴨のいる猟場の河川岸部は多くの場合 このクニックのような 崖に近い急斜面です。 まだアヤツが若犬だったころ 2シーズンほど 千曲川の鴨猟にハンターさんのお供させていただいたことがあるのですが、その際に川面に落ちた どんどんどんどん流されていく獲物を無事回収するためには いかに素早く犬を 水面まで降ろすことができるが 肝になります。千曲川の猟場、体験できた現場の大部分が このクニックなど比較にならないほどの落差と 先の見えない藪急斜面 (ほとんど崖といったほうが近いです)という 状況。そこを地元千曲川のガンドックたちは 瞬時に水面まで降りる経路を見極め あっという間に入水 回収してきます。当然といえば当然なのですが とにかく獲物の流されるスピードが速く 崖上で躊躇している猶予など全くないんですね。もうそこは地元ホームグラウンドでの地の利、犬の経験が圧倒的に物を言う現場です。 もうアヤツなんぞビビリまくりで なかなか崖を駆け下りることなどできなかったんですね。最初の慣れるための入水練習で ハンターさんに投げ込んでもらった 仕留めた後の獲物回収時、怖いもの知らずで駆け降りていった挙句 戻りで重い獲物を咥えて 崖部オーバーハングを登れなくなり 進退窮まったアヤツ 、迂回して崖下に回り込み 助けにいった私からお尻を押されて なんとかオーバーハングを這いずり登るという試練も経験させてもらっています。状況を冷静に判断せずに ひたすら一直線に飛び降りるようなことやっていたら 命を落とすと思います。 事ここに関して言えば "ハンドラーに指し示された方向へ一直線”だけじゃあ ダメ、 自分で状況を見極め適切に判断できないと 結果的にいい仕事はできない現場なんですね。 本場英国のガンドックとは その部分に関してはですが また違う文化が存在します。

 さてアヤツのクニック越え基本練 1本目 指し示されたポイントからアヤツ崖に取り付きますが チョット落差があると見たアヤツ 左へ流れて 崖を降りられる位置を迂回しながら探そうとします。 事前にアヤツが崖を駆け下りることができる地点を把握したうえで 私は 地点を指し示し送り出していますので ここはあくまで指し示した地点から崖に取り付かせるべく ストップコマンドからハンド指示コントロールの一連で 最初に指し示した地点まで2回ほど アヤツを引き戻しています。やっぱり 落差がありますから アヤツ ビビリ気味だったのでしょうが、 最後は私の指し示した地点なら 崖を駆け下りることができるという 成功体験をうまく積ませることができました。 2本目はもう 一発で指し示された地点から 崖に取り付いていきます。 1本目の成功体験が効いてるんですね。トウチャンの指示を信じること出来るように 成功体験をうまく積ませて アヤツに自信をつけさせるのが この練習の目的ですので 1本目はチョットカッコワルイ仕事ぶりでしたが まあまあじゃないでしょうか。
 一歩ずつですね。



ブラインド送り出し基本練 30〜45m トリプル
ハンドラーに指し示された方向へ 犬を一直線に走り込ませる というのが ガンドックの基本中の基本です。 それが 短い距離 比較的易しい設定で確実にできているかを試したのがこの動画です。 概ねいいんじゃないでしょか。ただGRTアドバンスとしては 当然の内容デスナ。 もっともっと精度を上げていかねばなりません。
ブラインドは ターゲットが犬には目視できませんが ハンドラーに指し示された方向に必ずターゲットがあるって犬が理解さえできていれば(確信をもって走れる主従関係になっていれば) 犬にとってはターゲットが目視できているのと一緒です。 最後の最後サーチ確保の部分は 自慢の鼻、犬の能力底力を最大限発揮する部分ですが そこで自分の相棒のもっている力を最大限引き出せるように アノテコノテでトレーニング積み重ねるのが ブラインドトレーニングなのかもしれません。でもコレ うまく調子に乗せてやれば 犬は楽しいと思いますヨ。



Bob Dylan - Like a Rolling Stone
本年度ノーベル文学受賞のボブ・ディラン。受賞発表の賛否フィーバーがひと段落した先日 ようやくノーベル賞選考委員会スウェーデン・アカデミーの呼びかけに 報道陣を前に沈黙を破りコメントがありました。 なぜ 連絡がとれなかったのか? との報道陣問いかけに… 「僕はここにいるョ」、授賞式への出席は?との問いかけに …「出れたらイイネ」 とのコメント。 元々ディランが 権威ある受賞について優等生的対応じゃあ そのほうが変なわけで  それを承知で 評価選考した ノーベル賞選考委員会スウェーデン・アカデミーに心から拍手デス。
受賞発表直後 文学、報道 関係者のみなさん(識者と呼ばれるどこぞの大学の偉い先生の方々、マスコミ評論家諸氏) の 「ボブ・ディランの作品 楽曲は”文学”や否や」論争盛んに盛り上がっておりましたが… そもそも "ディラン"が文学か否かなんてどうでもよい(私的には…) こと TVではみんな訳知り顔で解説言及してて 正直私 ????デシタ。
文学か否やヘッタクレもなく ノーベル賞選考委員会スウェーデン・アカデミーがノーベル文学賞受賞に値すると評価した"作品"であったことがすべてで それが学問的ジャンル分け上文学であろうとなかろうと 何で議論の対象になるのやら…というのが私の素朴な印象でした。
 そんなわけで ディランの沈黙を破ったコメント 「僕はここにいるョ」にすっかりシビレちゃった私です。
この名曲 「Like a Rolling Stone 」英文の歌詞を見ても 数多くの和訳をwebサイトで見てみても 正直 昔っから「サッパリわからない」って感じてました。本当に何言ってるのか私にはサッパリわからなかったのですが その曲全体が持つ空気と「Like a Rolling Stone 」ていう一節のみで もう私 昔っからシビレちゃってたんですね。 ストーンズを始め多くのアーチェスト、ミュージシャンが カバーを発表していますが それぞれ例外なくこの曲 私にはカッコイイデス。きっと 「Like a Rolling Stone 」の一節そのものがメッセージなんでしょうね。
我もかくありたしといつも思います。
元ロック小僧の私的には コレを文学や否やといわれてもねえ…。